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- 作者: 倉島圭
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2006/08/08
- メディア: コミック
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嘘つき教師ひとみがやってきたぞ!!
押し合いへし合い、まとまってやってきだぞ!
「嘘つくな」
施川ユウ著 「がんばれ酢めし疑獄4巻」P124 「嘘つき少年和正」より
いま、週刊少年チャンピオンで2番目にイケてるマンガの初単行本化。一番目はもちろん「涅槃姫みどろ」。
昔からチャンピオンはホラーマンガとギャグマンガの質は高いといわれていますが、この「24のひとみ」もかなりキてるギャグマンガです。
ストーリーは「嘘つき教師ひとみと少年少女の仁義なき戦い!」と紹介されていますが、本当にひとみ先生が嘘をつくだけで話が進んでいきます。
連載しょっぱなで(最初は読みきりでしたが)、「私は嘘つきです」とゆう言葉は信用できるのかとゆう有名なディレンマを使ってしまい、今後大丈夫なのかと思ってましたが、その後も普通に嘘をつき続けています。今週も来週も再来週も・・・。
でも、ひとみ先生は本当は嘘が下手だと思います。
ひとみ先生はすぐに「嘘です」と嘘をばらします。私だったらばらしません。
警部補古畑任三郎はいっています。「うまく嘘をつくには真実をたくみにおりまぜることです」と。(うろ覚えのセリフです。たしか犯人がラジオのパーソナリティだった回だと思います)
ひとみ先生は嘘が下手だ。それなのになぜ彼女は嘘をつき続けるのか?
それはしばしば作中で語られますが、いずれも本当のことではないようです。
しかし、江戸川乱歩大先生はいっています。
「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」と。
ひとみ先生は汚濁にまみれた本当の世界よりも夢あふれる虚構の世界を選んだのではないでしょうか?
チャンピオン本誌の欄外に「素敵な嘘が地球をまわす」というキャッチフレーズがつけられています。言いえて妙です。
おそらくひとみ先生は虚構の世界の魅力を少年少女たちに伝えるために嘘をついているのだと、私には思えてなりません。
「本当ですか?」
「嘘です」