ずるいよなあ、っていうのが正直な感想です。 
  オシャレなポップシンガーを目指す青年根岸君がなぜかデスメタルバンドのカリスマヴォカリストとして大人気になり、夢と現実その他もろもろのギャップで大笑いしてしまうという人気マンガを映画化です。なんというか本当にずるい。
 カリスマなんて言葉を聞くと鼻で笑ってしまうほうですが、原作でのクラウザーさんの魅力は本物で、その天才的なパフォーマンスで作中の観客だけでなく読者も魅了してしまうわけですが、そのクラウザーさんがマンガそのままの姿でスクリーンに登場。
 ライブステージのクラウザーさん、ビルの街のクラウザーさん、遊園地のクラウザーさん、田園風景のクラウザーさん。違和感があるのにハマっている、笑っちゃうのにカッコイイという感じで、原作以上の存在感をもっているように思います。
 ここまでクラウザーさんをみんなが持つイメージどおりに再現しただけでもうこの映画の勝ちは決まったようなものだと感じましたが、もちろんそれは主演の松山ケンイチをはじめとする各キャストやスタッフの努力があってこそです。
 クライマックスのライブシーンなんかも大迫力のノリノリで気付いたら一緒に頭を振ってました。(最後列に座っていてよかった)
 みるかどうか迷っていた映画ですが見てよかったと思いました。


 あと、デスレコード社長の松雪泰子さんがすんごいセクシーでこれだけでも見てよかったと思いました。