日本国民ならばしらぬものはいないといっても過言ではない人気妖怪漫画「ゲゲゲの鬼太郎」が実写映画で登場。リモコン下駄が霊毛ちゃんちゃんこが髪の毛針が一反木綿が、CGでぐりぐにょ動きます。
 お話はトラブルメイカーのねずみ男が妖怪世界の至宝「妖怪石」を盗み出したことから、お馴染みの鬼太郎ファミリーと化け狐の空狐が対決するというお話ですがぶっちゃけゆるいです。
 
 
 映画としてのまとまりは子供の頃みた、東映まんが祭りでやっていた映画(いわゆる第3期。勧善懲悪色が強い)のほうが上だと思いますが、原作ではけっこう脱力モノの投げやりなオチがつく話も多いので、これも一つの鬼太郎作品ではないでしょうか。


 さて、いままでさんざんネタにしてきたウエンツ瑛士の鬼太郎ですが、ちょっぴりアダルトなイメージであの世ともこの世ともつかない雰囲気をかもし出していて、これはこれでアリではないかと思いました。
 ただアップになるとヒゲの剃り残しが青々とみえてなんだかイヤンなかんじでした。
 とはいえ大泉洋ねずみ男にはかないません。もうあれはねずみ男そのものです。
 素晴らしいです。
 映画「妖怪大戦争」でも友情出演の人がやたら豪華でしたが、本作もかなり豪華で以前「月曜ドラマランド」(といってわかる人は何人いるんだろう?)でねずみ男を演じた竹中直人大泉洋が競演するシーンは思わずにやりとしてしまいます。
 とゆうわけで、本作のキモはやっぱりねずみ男なんだなあ、と改めて実感いたしました。

 とはいえ、特殊メイクの妖怪たちもなかなかいい塩梅で、妖怪やクリーチャー好きとしてはとても楽しめました。ひょっとして映画「妖怪大戦争」から使いまわしてないかしら?とか思って両方のパンフレットを見比べたてみたけど、本作のほうは水木テイストを重視したデザインになっていました。
 
 まあ、そんなわけで初夏を彩るゆるゆる妖怪映画で、大人も子供も楽しめる作品になっていると思います。