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みどろさんのお使いで熱帯魚の専門店にやってきたあしゅら執事。
みどろさんがオーダーした美しいけれども毒をもつというヒョウモンダコを渡されて心底いやそうです。
そんなときやってきたのが一人の女性客。
彼女は同棲している彼氏が一週間も帰ってきてないことを心配して行きつけの店などを巡って彼氏をさがしていてのでした。
額のホクロが特徴のイケメンの彼氏の写真をみせられた店員はみていないと答えます。
しかし、あしゅら執事は写真をみて彼氏が入滅堂でみどろさんとであっていたこと思い出します。
彼女は早速みどろさんのところに案内してもらいます。
みどろさんのお屋敷では、水族館のような立派な水槽の前で、グロテスクなドクウツボを愛でるみどろさんがいるのでした。うん、これは引くね。
ちなみに今回はミニスカートでメッシュのハイソックス?なんてはいてます。
絶対領域ばんざーい!
とりあえず同じ熱帯魚仲間ということで何かしっているのかと思い、(よせばいいのに)みどろさんに彼氏のことを語りだします。
イケメンでやさしく頭もいい彼氏だが、完全主義なところがあり何か不都合なことがあると逆上してすぐ熱帯魚の世界に閉じこもってしまうということを。
彼は完璧な美しさをもつ熱帯魚の世界に魅せられており、その様子に彼女もかなり引いてました。
そんな状態のなか、例によってささいなことで喧嘩してしまう二人。
「何でこの魚たちみたいに完璧になってくれないんだ!」
そんな無茶なことをいってマジギレする彼氏についに彼女も反撃にでます。
彼にまつわる悪評を大げさにいって最後に、
「あなたこそ完璧から最も遠い存在よ!」と指摘します。
ウソダ、ドンドコドン。
精神的に打たれ弱い彼氏はショックのあまりそのまま彼女の前から姿を消してしまったのでした。
「彼と最後に会ったのは一週間ぐらい前よ」
みどろさんがいいます。失踪する直前かもしれないと思い、彼女はみどろさんに何かいってなかったかを尋ねます。
みどろさんは、彼が憔悴しきった顔で「魚がうらやましい」ともらしていたことを彼女に告げます。
呆れる彼女は「それでみどろさんは何て答えたんですか?」と問いかけると、まってましたとばかりにドクウツボをバックに言います。
「厄いわ」
突然いわれて困惑する彼女なのでした。
自宅にもどった彼女はいつもの習慣で熱帯魚に餌を与えます。
みどろさんの家ほどではありませんが、かなりの数の水槽が所狭しと並んでいます。
そんななか一匹の魚に目はとまります。
「こ、この魚何となく顔が彼に似てるわ」
いや、額に黒い点があるだけで、似ても似つかないんですけど。
なにやら満足そうに泳いでいる魚をみて、「魚がうらやましい」と告げていた彼を思い出します。
まさか、この魚が彼?
しかし、みどろさんなら人間を魚に変えてしまうなんて造作もないことだと読者はわかりますが、作中人物はそんなこのはわかりません。
彼女は常識的に考えて彼が魚になったという考えを否定します。
しばらく魚をみつめた彼女はひらめきます。
彼女は魚の飼育に必要な器具(すいません。なんの機会なのわかりません)のコンセントを抜くと
「こんなものがるからいけないんだわ。彼が帰ってくるまでにもう全部捨てちゃいましょう。それが一番よ!」
といいます。
「そして私だけが彼を温かく迎えるの!今度こそ二人の生活をやり直すのよ!」
明るく決意する彼女。
バイトの時間を思い出し、出かけようとする彼女。
そのとき、彼女は「助けて」という彼の声をきいたような気がしますが、魚しかいない部屋のなか、きのせいだと思いそのまま出かけてしまいます。
ところかわってみどろさんは、なにもかもお見通しなようで、ドクウツボにむかって「ふふふ、完璧なものなんてないわ」とつぶやくのでした。
♪魚は涙を流さない。ロボットだから。マシンだから♪
いや魚だよ。
まあ、そんなわけでなにもしらないで彼氏を殺してしまったわけですが、明らかにわかりようのないこなんで、そのうち戻ってこない彼氏のことを諦めふつうに新しい恋人をみつけてよろしくやることでしょう。
とゆうわけで、今回は怖いとも悲劇だとも思えず、ただ間抜けな話だなあっていうのが正直な感想です。あと絶対領域ばんざい!
ところでむかーし、こんな本がありまた。
お魚になったわたし (角川文庫―地上界天使スナッピィ・バニー)
- 作者: 岬兄悟,品川キッド
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1989/03
- メディア: 文庫
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