涅槃姫みどろ  厄の44 「秘湯の宿」

 みどろさんお気に入りのうらぶれた温泉宿に訪れた、みどろさん、あしゅら執事、メルトくんのみどろさんご一行。
 冒頭のみどろさんの入浴シーンはどう見ても女子高生とはおもえない色気をかもし出しています。
 温泉のあとは宿の食事に舌鼓をうつあしゅら執事。
 お子様のメルトくんには苦い山菜はお口にあわなかったようですが、
 「効能絶大の源泉、そして芳醇たる山の幸料理、これ以上の贅沢があるでしょうか、ねえお嬢様」とあしゅら執事はみどろさんに話をふると、みどろさんはサムズアップで答えます。
 「イケてるわ」
 これだけで笑いがとれるのだからさすがです。
 その言葉を受けて女将さんがお礼の口上をのべます。
 「いつもごひいきにしていただいてありがとうございます。先代から聞いた話ではお母様、お祖母様にも利用していただいてきたそうで」
 どうやらみどろさんは昔から記憶操作しながら利用しているみたいです。
 そんな女将さんが突然目頭を押さえてしまいます。どうやらなにかワケアリのようです。
 

 女将さんが退出した後、温泉街に遊びにでかけることにしたみどろさんご一行。
「オトナの遊びをいろいろと教えてあげます」というあしゅら執事に興味津々のメルトくん。しかし連れて行かれたところは・・・射的。渋い!渋すぎる!
「いつの時代だよー!」と突っ込むメルトくんに「これぞオトナのホビーですぞ」とマジギレするあしゅら執事。
 そのときふとあしゅら執事はみどろさんの不在に気付きますがメルトくんは
 「温泉まんじゅうでも食ってるんじゃない?」
 と素っ気ありません。そう前任の執事であるメルトくんにはわかっているのです。みどろさんは実は食いしん坊だということを。
 メルトくんが射的の銃をうつと弾であるコルクは狙いあやまたず的を射抜きます。あたると楽しいもので「これ結構面白い」と射的を気にいったもようです。 
 それをきくとあしゅら執事はうれしそうに
 「じゃろ?次はスマートボールにも挑戦じゃ」といいます。深まる男同士の友情。てゆうかいまどきあるのか、スマートボール
 温泉街を堪能したみどろさんご一行。
 あしゅら執事はみどろさんが時々姿を消していたことを尋ねますが、みどろさんは寂しそうな顔をしてだまっています。
 「つまみ食いなんだから、聞かないのがマナーってもんだよ」とメルトくんが茶々をいれるとみどろさんはメルトくんの耳を思い切りひっぱります。
 もしかしてメルトくんのポジションって「うっかり八兵衛」?
 

 「皆が寝静まって朝を待つこの空を独占する。これぞ贅沢のきわみでございます」
 まだ早朝ともいえぬ時間に煙管をふかしながらそうひとりつぶやくあしゅら執事は、みどろさんが出歩くところを目撃します。
 気になって後を追うと旅館の厨房に明かりがついていることに気付きます。
 そこで、執事はみた!
 女将さんが従業員一同の写真をみてたそがれているところを。
 そして、執事は聞いた!
 旅館の敷地がある山林が温泉レジャーランドとして再開発されるため、旅館がなくなってしまうことを。
 しかし部外者であるあしゅら執事にはどうしようもないこと。
 結局、あしゅら執事はこのことはみどろさんには内緒にするということを女将さんと約束するのでした。


 翌日、チェックアウトするみどろさんご一行に女将さんはお土産にと山菜を手渡します。しかしみどろさんは「遠慮しておくわ」ともらいません。
 そんな!出された食べ物はとりあえずもらっておくみどろさんが!
 「お嬢様ここはいただいていきましょう。思い出になりますし・・・。」
 事情を知っているあしゅら執事がすかさずフォローを入れますが、「来て食べる楽しみがなくなるわ」とみどろさんはそのまま立ち去ろうとします。
 思わず事情を説明しそうになるあしゅら執事。しかし女将さんの訴えるような眼差しをうけて「ではお気持ちだけいただくという事で・・・」
 と苦々しげにつぶやきます。
 意気消沈する女将さんと執事の二人にみどろさんは突然「また来るわ」と告げます。バックには富士山に飛翔する鶴という意味不明さです。


 旅館を後にするみどろさんご一行と大急ぎですれ違う一人の男。
 彼は女将さんに再開発を進めていた市長が談合で逮捕されていたことを教えます。当然再開発は中止です。
 「奇跡だわ」と喜ぶ女将さん。
 歓声のあがる旅館に気付いたあしゅら執事は
 「お嬢様、何やら後ろの方から歓声が聞こえませんか?」とみどろさんに問いかます
 みどろさんはただ、「ふふ」と訳知り顔で微笑むだけです。
 星はなんでもしっている。みどろはなんでもしっている。
 「温泉もいいけど、今度はハワイにしようよ!ハワイ、ハワイ!」
 最後に八兵衛じゃなくてメルトくんがはしゃぎます。
 みどろさんご一行の向かう先は今日も日本晴れです。



 最近、みどろさんって実は食いしん坊キャラなんじゃないかと思っています。
 とりあえずみどろさんにご馳走した人がバッドエンドになる傾向は少ないように思います。
 あしゅら執事は生前みどろさんにまんじゅうをご馳走していたにもかかわらず殺されてしまいましが、あれは過去話なんで例外とゆうことで。
 とりあえず、今度単行本読み返して調べてみようと思います。