西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

 「ストーリー」
 中学で登校拒否になった少女まいは、しばらく田舎にすむおばあちゃんのもとで暮らすことになる。
 おばあちゃんはイギリス人で、実は魔女だったのです。
 そんなおばあちゃんのもと魔女の修行をはじめたまい。
 魔女修行の基本は「早寝早起き。食事をしっかりとり、よく運動し、規則正しい生活をする」こと。えっ!そんなことでいいの?
 そうこれは、全て意思の力、自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力を養うためのもの。
 自然に囲まれ、魔女修行にうちこむまいはすこしづつ心身を回復させていきますが、それでも別れのときはやってきます。
 果たして西の魔女が最期にみせた奇跡とは?




 「感想」
 私はこの小説が本当に好きです。
 14才という多感な少女まいを魔女として女性として人生の先輩として力強く見守るおばあちゃんが素敵です。
 辛いことがあってもこの本を読めば元気がでます。
 さくさく読めるけど読めば読むほど奥が深い。そんなおはなしです。
 一見、当然のようだけれども本当に効果のある魔女修行の基本は忙しない(心を亡くしがちな)現代人にとっても必要な修行かもしれません。
 

 また、文庫版では魔女修行でちょっとだけ成長したまいを描いた短編「渡りの一日」が収録されています。
 意思の力でちょっとした奇跡がつぎつぎおこって、とてもおもしろいです。



 最期にとても個人的なことですが、今日この日にこの本の感想をアップする気になったのは、今日が私の祖母の命日だからです。
 だから私も声を大にしていいます。
 おばあちゃん、大好き!