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涅槃姫みどろ 厄の47 「珍客」
みどろさんのお屋敷をお掃除する、あしゅら執事お前に現れた珍客はみどろさんの元クラスメイト。
彼はみどろさんが噂の呪術師であることと見込んで頼みごとをしてきます。
「呪術を使って・・・うちの両親をぶっ殺してくれ!」
穏やかじゃない頼みごとに事情を聞くことにしたあしゅら執事。
少年いわく、自分は結構頭がイイ。ただ学校の授業が低レベルすぎてやる気にならないだけだ。だが、両親はわかってくれず説教三昧である。
そんなある日、少年が学校に言ってる間に少年が大事にしていた、新型ゲーム機(プレミアムカラー)を捨てられてしまったのだ!
「ぶっ殺すぞ!」
そう両親にいうものも、両親からは「私たちを殺してごらんなさい。あんたも捕まるわよ」と言い返されます。
「だから、みどろさんにぶっ殺してほしいんだ!」
なんとゆう短絡的思考。これにはあしゅら執事も呆れ気味です。
そこで、作品の良心であるあしゅら執事は少年にこんこんと説きます。
「あなたはまだ高校生です。スネをかじって生きてるのに、そのスネがなくなったらあなたも死ぬんですよ!」
あしゅら執事の気持ちは届かなかったようですが、しぶしぶながらも両親の呪殺あきらめる少年。しかしやはり気に入らないことがあったらしく少年は主張します。
「今、『ただの高校生』って言ったろ?そういう一般論で俺をそこらのヤツと一緒にしないでくれよ。マジで。俺近い将来きっと成功するから」
と根拠のない自信を披露する少年。
「どのような成功を?」と問いかけるあしゅら執事に対して
「う〜ん、それはまだ今は選んでるところっつーか、どうもいろんなジャンルで才能ありそうなんだよな。映画監督、俳優、作家、スポーツ選手、政治家もいいな。しいて言えば『マルチ系』っての?」
と得意げに語り最後に「要は俺をそんなに軽く扱うなって事!」といいます。
まあ、若者が夢を持つのはいいことです。
「その自身の根拠を知りとうございますな」
と冷静にといかけるあしゅら執事に対して、少年はゴロゴロしているように見えて実はドラマやDVDをみて、演技や脚本を勉強をしたり、知り合いのブログに書き込んだコメントが結構鋭いと評判をがいいこと、格ゲー方面も極めたからスポーツ系も鍛えればものになるなどズレたことをいいます。
そこであしゅら執事は
「どこか外で特別にそのための努力や勉強などをした事は?」
と質問すると少年は逆切れ。
「そういうのは才能のないヤツのやる事だろ!何言ってんだよ。こっちは才能が溢れてんの!」
イタイ、イタすぎる!でもこんな子いるよね。
そこでふとみどろさんに別の頼みごとを思いつきます。
「将来、俺が確実にそういう『肩書き』を手にするための『運』がほしいんだ!」
才能があるから大丈夫といったじゃないですか、とツッコムあしゅら執事に
「いくら才能があってもそれだけじゃどうにもならない事ぐらいわかってる。でも、そのためのプラスアルファの努力をするのはヤなんだよ」
ここまで言い切られるとなんだかアッパレな気がしてきた・・・。
最後に少年はみどろさんの秘密を学校のみんなにばらすと脅して、みどろさんのもとに案内させるのでした。
みどろさんの居室の前にたどり着いた二人。
「厄い・・・」みどろさんのキメゼリフが聞こえ扉が開きます。
「ってほどじゃないわね」今回はブラフだったみたいです。
少年は自分の境遇について説明しようとしますが、みどろさんは少年の唇を人差し指で抑えて、「説明はいいわ」と制します。
ありがとう、みどろさん。コイツの説明をまた書かなきゃいかんのかと思いぞっとしてました。
みどろさんは「将来あなたが本当に得たい肩書きを手に入れられるようにしてあげる」とだけいうと何もせずにお引取り願ったのでした。
「大丈夫」とだけ言い残して立ち去るみどろさん。
門前でどこか晴れ晴れとした表情で将来に思いをはせる少年。
「タレントになってそれから政界入りもいいし・・・(時事ネタ。)売れっ子漫画家も悪くないか・・・。いや漫画家は仕事がキツそうだしいいか(自虐ネタ?)」
うん、それプラシーボ効果だから。
「とにかくサンキュ!」
そういって少年が立ち去るとメルト君登場。
メルト君は未来の出来事を見通す力があるのだ。
あしゅら執事に頼まれて、少年の未来をみてみると・・・。
10年後も20年後も『俺の才能は凄い!』って言いながらずっと家でゴロゴロしているというものでした。
「引き籠もりってヤツだね。本人はかなり楽しそうだよ」と冷たく言うメルト君。
みどろさんは「・・・一番なりたい肩書きになれてるじゃない」とあしゅら執事に向かっていいます。
そしてなんともいえない間があった後、
「ふふふ、もうすぐ春ね」とつぶやくのでした。
そう、春にはああゆう輩が増えるんです。
今回は「涅槃ひきこもり協会(NHK)にようこそ」ってゆう内容でした。いや、11号もうでてますけど、忙しかったんです。ゴメンナサイ。
なんてゆうか少年がイタすぎるけど自分と重なる部分が結構見受けられて、なんともいえない読後感でした。
まあ、本人は幸せそうだからいいんじゃないの。
若いうちは増長もよし!ってことで。